アレルギー性鼻炎に使われる薬について

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今回はアレルギー性鼻炎について書かせてもらいます。

花粉症の時期もようやく終わり、花粉症の薬をもらいに見える患者さんも少なくなってきましたが、中には年中鼻炎薬が手放せないと言う患者さんもいらっしゃいます。

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これからの時期はイネ科のアレルギーが猛威を振るいますし、夏になるとエアコンで鼻の調子が悪くなる方、秋になるとカモガヤ、セイタカアワダチソウ、冬になると寒さや乾燥で鼻の調子が悪くなる方もいらっしゃいます。

そう考えると年中鼻炎に悩まされる方少なくないです。

鼻炎に関する主な医薬品と漢方薬についての話です。

アレルギー性鼻炎治療薬

耳鼻科で良く出されるアレルギー薬

数多くのアレルギー薬が処方されますが、自分の薬局でよく扱う薬剤としては

ⅰ、第二世代抗ヒスタミン薬 ⅱ、ロイコトリエン受容体拮抗薬 ⅲ、ステロイド点鼻剤

の3つが主です。

ⅰ、第二世代抗ヒスタミン薬

アレグラ、アレジオン、アレロック、ザイザルなどの眠気の出にくい抗ヒスタミン薬。

ⅱ、ロイコトリエン受容体拮抗薬

キプレス、オノンなどのアレルギー誘発物質であるロイコトリエンに拮抗する薬

鼻閉にも効果的

ⅲ、ステロイド点鼻剤

アラミスト点鼻、ナゾネックス点鼻などのステロイド薬点鼻剤

直接鼻に作用して、速効性も期待できる。

漢方におけるアレルギー性鼻炎の捉え方

東洋医学では単に鼻炎の症状を診るだけではなく、体全体を診て判断します。

風邪(ふうじゃ)が体に入りこみ悪さをすることにより鼻水などの炎症が起きる。

また肺と鼻はつながっているという考えから肺の気が弱くなることにより鼻に炎症が起こる。

以前書いた五行学説によると土(脾)→金(肺)の流れがあるため、脾が弱ることにより肺が弱り鼻の炎症につながるという考え方。

金(肺)→水(腎)の流れから腎が弱ることにより肺からの納気が行われず肺の気が滞る事が原因。

など様々です。

風邪(ふうじゃ)が原因の鼻炎に対する漢方薬

寒さや花粉などが体に侵入することにより起こる鼻炎を治す漢方薬です。

小青竜湯、葛根湯加川芎辛夷など

解表剤の麻黄を主体とした方剤であり、汗腺を通して邪気を外に出す作用があります。

肺の気が弱る事により起こる鼻炎に対する漢方薬

肺は脾胃で転化した気を宣散粛降作用により全身に行き渡らせるのですが、その力が弱くなることにより衛気という防衛機能が弱ってきます。

そのため邪気が体の中に入ってきやすくなります。そこで肺の強め衛気を補う薬剤が必要になります。

黄耆建中湯、玉屏風散など

どちらも黄耆が配合されて、衛気を補います。

脾胃の気が弱る事により起こる鼻炎に対する漢方薬

脾胃の運化が滞る事により気を生成出来なくなり、やはり防御が弱ってきます。

補中益気湯、六君子湯など

人参を中心とした方剤です。胃腸機能を補い、気の生成を助けます。

腎の気が弱る事により起こる鼻炎に対する漢方薬

腎は納気を司ります。

納気とは宣散粛降によって全身に行き渡った気が最後に収まる場所ですが、腎が弱ることにより気が上昇してしまい、めまいや耳鳴りなどの症状が出てきます。

八味地黄丸など

補腎の作用がある地黄が主体の方剤です。

以上、今回は鼻炎に使われる主な薬剤について書かせてもらいました。

尚、服用にあたっては医師、薬剤師に相談してくださいね。

今回も最後までお付き合いいただき有り難うございました。

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