喘息の漢方薬

スポンサーリンク

今回は自分の実体験も交えて喘息の漢方薬を書かせてもらいます。

私が喘息を発症したのは小学校中学年頃、10歳前後だったと思います。

それから25歳ぐらいまでの治療として、喘息症状がひどくなればその度に受診して吸入ステロイドや短時間作用型のβ刺激薬などを処方していただいていました。

仕事が忙しかったためなかなか定期的な受診が出来なかったのと、そこまで酷い喘息症状ではなかったため一時的に治療薬を使えばそれで治っていました。

ただ少し無理をしたり風邪をこじらせたりすると喘息症状が出る、そんな状態を繰り返していました。

そして、25歳頃に出会ったのが漢方薬です。

以前にも書きましたが漢方薬を服用するようになってから一度も喘息は出なくなりました。

それが漢方薬が良いのか、生活習慣を変えたのが良かったのかは分かりませんが(おそらくどちらも良いのだと思いますが)現実として喘息症状が出なくなりました。

今回は実際に自分が飲んできた漢方薬について書かせてもらいます。

胃腸の機能が弱る事によって起こる喘息

20代前半の自分の生活を振り返ってみると、仕事は夜の11時近くまであり、そこから夕食を作り(主にインスタントラーメンなどの簡単にできる物が中心)急いでお風呂に入って12時過ぎには寝る、というハードな毎日を送っていました。

今思えばあり得ない生活だったと思いますが、そんな生活を続けていると自ずと胃腸に負担が掛かります

また極度のストレス状態が続いていたので、便秘も酷く2、3日出ないということもざらでした。

その上、今はもう吸っていませんがタバコも1日1箱程度吸っていたので肺も痛めます。

梅雨時や秋の乾燥した時期になるとすぐに体調が悪くなり、ゼイゼイ、ヒュウヒュウが始まります。

今思えば、そんな生活をずっと続けていたら今頃自分はどうなってしまっていただろうとぞっとしますね(゚_゚;)

そして25歳頃に転職し、生活スタイルも大きく変わりました。

そこで出会ったのが漢方薬でした。

中医学の考えで最も重要視するのが胃腸を健康に保つ事です

風邪は万病の元と言いますが、自分としては胃腸機能の低下が万病の元だと思っています。

自分は元々胃腸が弱い体質ですし、舌を見ても白っぽく、苔がまばらな気虚、陽虚証の体質です。

すこし暴飲暴食をしたり、味の濃い物を食べたり、冷たい物を食べたりするとすぐに舌の苔が疏らになってしまい、胃腸機能を崩します。

胃腸は気を生成する元であり、胃腸で作られた気を全身に巡らすのが肺の役割ですが、胃腸機能が弱ると肺の気が不足するため、息切れなどの喘息症状を起します。

自分の様なタイプの喘息症状の人は肺に目を向けるのではなくて、まずは胃腸に目を向けなければいけません

そして自分に処方された漢方が「六君子湯」という方剤でした。

こちらの方剤には、気を補う人参や胃腸を温める生姜、気を巡らす陳皮などが含まれています。

最初2週間ほど服用しましたが、劇的な効果は感じなかったのですがなんとなく食欲が出るような感じはありました。

そして1ヶ月ほど服用すると便秘症状も改善してきました。

理気剤である陳皮などは胃腸の蠕動運動を高めるために結果的に便秘症状も改善します。

舌の様子も以前は苔が所々剥げた地図状の舌だったのですが、それがいつの間にかしっかりとした苔が着いてくるようになり、血色も以前に比べて赤みを帯びたピンク色の舌になってきました。

また、白朮、茯苓、半夏で体の余分な水分を抜くために肺への負担も少なくなり、結果として肺の気を強める事になります。

以上のような効果により、自分の体は徐々に体調が良くなり喘息症状も次第に出なくなっていきました。風邪もひきにくくなり、食欲も出てよく食べれるようになりました。

漢方薬のすごさを感じた出来事です。

それからは、少し体がしんどくなったり、胃腸の調子が悪くなったときは六君子湯をしばらく継続しています。

腎機能が弱いことにより起こる喘息

続いて自分が服用した漢方薬が「八味地黄丸」という方剤です。

喘息症状には呼気が出来にくいタイプと吸気が出来にくいタイプがあるのですが、自分の場合は息を吸いにくいタイプの喘息でした。

このタイプの喘息の人に多いのが腎虚の喘息です。

中医学の考えにおいて腎臓は納気を司る臓器です。

肺から全身に巡らされた気が下降して腎臓に納まるのですが、腎虚の人はうまく納気が出来ないので吸気が苦しくまります。

八味地黄丸は補腎剤である地黄や山薬が配合されていて、腎臓の機能を高めます。また桂枝、附子が配合されていて冷え症改善の作用もあります。

八味地黄丸は初期に1ヶ月ほど服用しましたが、効果を実感出来ました。

今回は自分の喘息改善を目的に服用した漢方薬について書かせてもらいました。

喘息はどういった体の状態かを見て治療をしないと根本治療にはつながらないと思いますので、まずは自分がどういったタイプの喘息なのかを見極めてからそれにあった治療をしていかなければならないと考えます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました